環境ビジネス総合研究所 - EBRI - インタビュー 第13回 株式会社長谷川電気工業所 環境ビジネス総合研究所 EBRI

  • <<みっちゃんが行く!

    EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。

  • www.hei.co.jp第13回 株式会社長谷川電気工業所

    www.hei.co.jp/eco_vision/index.html省エネシステム「エコ・ビジョン」専用

    今年(2009年)ご入会された株式会社長谷川電気工業所は、新潟県を中心に電気工事・設備工事・省エネ工事の事業を展開している会社です。同社の主力商品である出されている省エネ空調システムの「eco・vision」(エコ・ビジョン)のパンフレットに書いてある「冷暖房コスト50~90%削減」という言葉に目を引かれました。「え?最大90%もコスト削減出来るってどういうこと?」そんな疑問から興味を抱き、新潟の長谷川電気工業所様へ訪問決定!

    ①仕事(事業)の内容

    創業は昭和21年、60年以上続く歴史ある会社です。ビルや工場など大型施設の電気工事、空調、給排水などの工事を主にやっています。営業エリアは主に新潟県内で、支店や営業所が県内を中心に5ヶ所ほどあります。普通の電気工事会社は電気の工事だけやり、設備会社や水道工事会社は水の工事のみしかやりませんが、当社は電気工事から水道工事まで、設備に関するトータルな工事を行うことが可能であるのが特徴です。

    商品紹介
    【eco vision】(エコ・ビジョン)~セントラル空調方式のインバーター導入による省エネ~

    空調設備の利用方法を変えることなく、設備で消費されているエネルギーのロスをなくし、CO2の削減による環境貢献、電気料金削減によるコストダウンの2つのニーズを満たします。
    通常の空調設備は、冷温水ポンプ、冷却水ポンプを最大の出力で運転していました。しかし、一番多くエネルギーを必要とするのは運転を開始した時で、一定温度になると空調の動作が落ち着く為、大きなエネルギーは必要無くなります。つまり、従来型の空調設備だと常にポンプをフル稼働していた為、ムダな電力消費をしていた訳です。負荷に応じた運転にすることにより、ムダに消費されていた電力を大幅にカットし、CO2削減とコストダウンに繋げるシステムです。設備の種類、使用状況によりますが、50~90%もの電力の削減が可能です。
    また、このシステムは日常の設備の運転状況、電気の使用状況を常に監視し、それらのデータを蓄積していますので、1日単位若しくは1ヶ月や1年単位でデータが集計され、コストダウン実績としてのシステム導入効果を明確に認識することが出来ます。 インターネットを利用してシステムのWeb管理もしているので、制御やメンテナンスも可能であり、万が一障害が発生した場合もサポートセンターとメンテナンス担当者の携帯電話に緊急メールが配信される為、迅速な対応が出来ます。

    システムの原理:熱源からクーリングタワー(冷却塔)と空調機に循環する、冷温水・冷却水循環ポンプのエネルギー流量をインバーター制御することにより、ムダなコストを削減します。

    運転中の必要エネルギー変動の動き

    運転中の必要エネルギー変動の動き

    フル稼働時と実際のポンプ熱源流量の比較

    フル稼働時と実際のポンプ熱源流量の比較

    このような装置は以前から他社にもありました。実は「運転の仕方に無駄がある。」というのは何十年も前から言われていて、決して新しい考えではありませんでした。しかし、モーターの回転数を一定量で減らしていくだけで、運転状況に応じて制御している訳ではないので、ここまで徹底したエネルギー削減に至る装置はありませんでした。なぜかと言うと、このシステムは空調設備の話なので設備工事業者の分野に属しますが、設備関連でも電力削減の話なので、電気工事業者の範囲でもあります。尚且つ、制御の技術が必要ですので、通信やコンピューターのこともわからないと出来ません。そういう全てに対応出来る要素が当社にはあったので、このようなシステムを開発することが出来ました。

    2009年9月現在、病院、介護施設、ホテル、大型商業施設を中心に、25の施設でエコ・ビジョンが導入されています。実績の一部を紹介します。

    【エコ・ビジョンによる電気料金の削減実績】

      1年間にポンプにかかる電気料金の変化

    table

    このように、もともとポンプにかかっていた電気料金の70~90%、金額にして200~400万円の無駄を省くことに成功しています。もちろん、空調設備の性能に変化はありません。

    ②EBRIに入ったきっかけ

    「エコプロダクツ」の展示会に行った際にEBRIのブースがあり、そこで名刺交換をさせて頂きました。「今度、無礼講(交流会)があるのでいらっしゃいませんか。」とご案内を頂き、その時たまたま東京へ出張に来ており予定も空いていたので、参加させて頂きました。すると、会員にはいろんな方もいらっしゃり、「結構面白そうだな」と思ったのがきっかけです。

    ③業界の状況

    非常に厳しいです。現在、公共事業も少なくなってきていますし、民間の仕事も製造業や不動産業なども景気が良くないので、仕事が少ないです。業者の数は変わらないので、しのぎあいですね。去年のリーマンショックから製造業がガタガタになり、設備投資がみんな止まってしまったので、厳しくなりました。政府は景気対策ということで若干公共事業を出していますが、民主党政権では公共事業を削減すると思われるので、さらに大変になっていくと思います。

    経営理念・経営ビジョン

    経営理念・経営ビジョン

    会社のシンボルは「馬」です

    会社のシンボルは「馬」です

    ④今後の方向性、目標

    当社は経営理念や経営ビジョンを大切にしており、これを目指し、毎日全員で唱和しています。

    【経営理念】
    1、わが社は快適生活環境づくりを通じて、真に豊かな社会の実現に貢献する。(存在意義)
    2、わが社は常に挑戦し、革新しつづける。(経営の基本姿勢)
    3、われわれは、①感謝②協調③反省④明朗活発⑤健康と家庭
      を重んじ、前進しつづける。(行動方針)

    【経営ビジョン】目指す企業像 技術武装・創注型総合設備業
    私達は、
    1、オリジナルなシステム工法商品を持つことで自力で需要・市場・顧客を創造する創注型企業
    2、コンサルティング調査・企画提案と施工・メンテナンス技術を持つ顧客満足度の高い企業
    3、エネルギー供給から機器制御、通信、ITまでの幅広い分野で技術・サービスを提供する総合
        設備業
    以上の特徴で日本一の会社を目指す。

    ⑤EBRIの中でどのようなことを考えているか

    「地方から東京へ出てくると、いろいろな情報量が全然違います。特にEBRIは環境ビジネスの方が集まっていて、環境の分野でも幅が広いから、みなさんが持っている技術や商品もそうだし、そういう情報交換出来るだけでもすごく価値があり、大変ありがたいと思っています。そして、お互いのビジネスを上手く組み合わせて、新潟で何か我々がお手伝いしたりとか、我々のものを東京で販売して頂くとか、そういう連携が活発に出来ていければ面白いと思います。また、海外とのコネクションがあり、それも非常に魅力であると思いました。

    ⑥その他

    当社で実践している身近な省エネ
    1、ECOドライブで省エネ
     ちょっとした運転操作の工夫でガソリンの消費を節約
    その1:ふんわりアクセル
     発進時にアクセルをベタ踏みするのではなく、5秒間で20km/h程度に加速してあげることで
      燃料消費が節約→年間83.57ℓの省エネ
    その2:加減速の少ない運転
     無駄なキックダウンは燃料消費を過大にします。→年間29.29ℓの省エネ
    その3:アイドリングストップ
     無駄なアイドリングや暖機運転は極力控えます。現在の車はエンジン性能が向上しているの
      で暖機運転は不要です。→年間17.33ℓの省エネ
    その4:早めのアクセルOFF
     下り坂の走行時や停車の際にはエンジンブレーキを活用します。エンジンブレーキが働いて
      いる間は燃料供給が止まります。→年間約18.09ℓの省エネ

    2、待機電力の省エネ
    パソコンやTVなどは電源を入れていなくても、コンセントがささっているだけでもわずかですが電力を消費しています。パソコンや電気ポットのコンセントも小まめに抜きます。

    きれいな日本海

    きれいな日本海

    二階建ての上越新幹線

    二階建ての上越新幹線

    【編集後記】

    新潟の方はどちらかというと大人しくて、粘り強く、ハデさはないのだけれど割とコツコツやっている人が多いそうです。もともと農村地帯で食べる物に困らず、豊かな土地であるため、「みんな助け合って仲良く暮らしましょう」というやさしい気持ちと、おっとり、のんびりした人柄の方たちが増えたのですね。長谷川電気工業所さんの社員の方もそんな新潟県人を代表する方々ばかりで、やさしく真面目な皆さんでした。取材にご協力頂きました代表の長谷川様はじめ、社員の皆様ありがとうございました。そして、やはり新潟はお米とお酒が最高においしかったです。