環境ビジネス総合研究所 - EBRI - インタビュー 第21回 株式会社オオハシ 環境ビジネス総合研究所 EBRI

  • <<みっちゃんが行く!

    EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。

  • NO.21 株式会社オオハシ
        http://www.oohasi.co.jp/

     本社を神奈川県鶴見市に位置する株式会社オオハシは、非鉄金属及びその他金属類の買い取り、加工、委託加工、産業廃棄物の収集運搬、中間処理、廃プラスチックや樹脂の再生加工、製品製造販売などの業務を行う会社です。今回は栃木県鹿沼市にある、撤去電線の粉砕加工から銅などの非鉄金属を回収する鹿沼工場と、廃プラスチックのリサイクル製品製造からポリエチレン塩化ビニールペレット製品の販売、廃通信ケーブルの剥離粉砕からのアルミ・ポリエチレン回収を行う西沢工場へ見学に行きました。

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    鹿沼工場

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    西沢工場

    1、仕事の内容
      廃電線のリサイクル(非鉄金属、被覆プラスティック)

     粉砕(ナゲット)して、中の金属(鉄や銅)だけ回収します。ナゲット後、荒い銅と細かい銅へふるいにかけ、機械内部に風を入れ風力で吸い上げて、軽いものは吸い取り、重い物はふるいで上げて、そこでプラスチックと銅を分けています。回収率は約99%です。弊社の回収した銅は電線の導体に使用されていましたので不純物がなく、純度が高く良質の銅として委託先へ戻しています。
     鹿沼工場で選別された銅は委託先に返し、プラスチックは西沢工場へ持って行き、ペレットに加工します。
     扱っている電線は通常、電線子会社が廃電線を入札して加工を引きうけていますが、そこで溢れたり、やりにくいものを引き受けています。

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     鹿沼工場は電線、ケーブルなのどの電線自体が集められるのですが、西沢工場はその被覆のプラスチックが集まる工場です。鹿沼工場は銅を回収するのがメインです。西沢工場は鹿沼工場から出たものをまた再利用し、また東電さん(関電工さん)より出た工事での廃材もリサイクルしています。西沢工場は廃プラスチックの再生に携わっています。鹿沼工場は委託加工がメインですので、加工費を請求し銅をお返しする、そういうシステムです。加工費の手間だけで基本的に売買はありません。
     西沢工場はプラスチックを加工し、製品として売って、お金を頂くというのが大きいちがいです。線の中身と外という感じです。鹿沼工場は委託ですれども、付加価値の高いものを扱っていますので委託料をとれます。西沢工場で扱っているものは元値が安い。板に加工して付加価値を上げて売っています。

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    鹿沼工場で回収された銅

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    西沢工場でリサイクルされた
    ポリエチレンペレット

     現在の社長は私の義理の兄で、女房同士が姉妹になります。義父が45年前、この会社を設立しました。当初は河川敷で電線を焼いたりしていましたが、段々会社も大きくなり、自身の生まれ故郷である栃木県鹿沼市に40年前に工場を構えました。
     プラスチックペレットを板(リピーボード)に加工するのは3年前から開始しました。原料を売っているだけでは業績が伸びないと感じたからです。板を扱っている会社を調べて問い合わせをしたところ、建築資材のレンタル会社より返事が来て、「電線の被覆材でやりたい」という問い合わせありました。「廃電線が原料でリサイクル品であると言うのと、耐候性が良いと言う、ダブルで宣伝文句になるから」というメリットがあるからでした。当初、委託した会社が不良品を作ってしまいました。1年目は不良処理。よく調べたら、弊社の指定の材料を使っていませんでした。その後別の会社に依頼し、正規の配合で作っています。
     購買先に悩んでいる時に「全省統一規格というのを取られたらいかがですか?」と薦めがあり、申し込みをしましたところ、Cクラスの規格を取得することが出来ました。現在は陸海自衛隊にも実績があり、売上を伸ばしています。

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    粉砕しふるいにかけ、風力で選別

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    選別された銅

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    廃プラスチック原料<1>(電線ボックスなど)

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    廃プラスチック原料<2>(電線の被覆材)

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    電線からアルミを剥す剥離機

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    溶かしたプラスチックを加工中

    2、EBRIに入ったきっかけ
      展示会でお誘い頂いたのがきっかけで、無礼講に参加し入会しました。
      環境関係の会員相互の情報交換を期待しています。

    3、業界の状況、現状、景気
      円高でも非鉄金属類はまあまあ安定しています。しかし、東電の原発事故以来、廃電線の
      リサイクルが減り、委託加工が少なくなっています。原料となる被覆材も減っていますので、
      同業他社と比べると当社はコスト高になっています。

    4、今後の方針
      板ビジネスは売上の倍増を狙っています。分野としても土木・建築だけではなく、農業関係
      など様々な業界を攻めていく予定です。

    5、EBRIの中でどのようなことを考えているか
      会員間の親睦を通して、お役にたてればと思っています。

    6、製品の説明
      「リピーボード(再生樹脂製軽量敷板)」
      廃電線の被覆材ポリエチレンを原料として再利用した敷板です。

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      (特徴)
      ・地球にやさしい再生ポリエチレン製(国産)軽量敷板です。
      ・CO2削減、温暖化防止に貢献します。
      ・ポロエチレン製のため腐りません、錆びません。
      ・柔軟性があり、割れにくい。
      ・電線被覆材料リサイクル品を100%使用しているため、柔軟性があります。
      ・屋外使用(耐光性)にも30年以上の実績があります。

      (主な用途)
      ・仮設通路・仮設道路の設置
      ・道路段差補修、道路面保護
      ・防音対策
      ・電気絶縁対策
      ・水処理環境対策
      ・工作機械周りでの床面油対策
      ・安全、保護用
      ・床面保護(イベント関連)
      ・農業関連

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    【編集後記】
     株式会社オオハシにて常務取締役でいらっしゃる塩野様はNEW環境展にてEBRIブースをご見学頂いたのがきっかけで当会にご入会下さいました。廃電線の加工を長年取組んでいる中で、板製品を開発販売し、自衛隊など順調に売上を伸ばしているそうです。ぬかるみや工事現場など、地面を覆う板ですが、強度や軽量化など既存の鉄製品には無い利点を実現しています。
     栃木県鹿沼市にある、鹿沼工場と西沢工場はどちらも電線やケーブルを加工する大型機械が多数完備されており、粉砕機やポリエチレンと銅を分別する機械は、しくみは単純ながら正しく機能しており、製品が流れていく様は圧巻でした。

     今回の企業訪問はツアー化し、見学希望者を募っての企画となりました。参加者は顧問の伊藤氏、地神コンサルティングの小堀氏、個人会員の徳利氏と事務局のみっちゃんでした。製品として紹介しております「リピーボード」は外注加工ということで、ここでは作っておらず、製造過程は見ることが出来ませんでしたが、工場長様や塩野様の説明を聞き、外気にさらされていた電線が原料であるからこそ、強度に優れ、また再リサイクル出来るという良い点が理解出来ました。

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    東照宮の陽明門

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    日光と言えば華厳の滝

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    うっすら雪が積もった中禅寺湖

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    参加メンバー、左から小堀氏、伊藤氏、
    みっちゃん、塩野氏、徳利氏