環境ビジネス総合研究所 - EBRI - 番外編 2012年 アーバンシステムみんたば!プロジェクト報告 環境ビジネス総合研究所 EBRI

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    EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。

  • 番外編 2012年 アーバンシステムみんたば!プロジェクト報告

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     2012年、アーバンシステムでは有限会社白神アグリサービス社と契約し、「みんたば!」というお米作りを中心とした、農業体験プロジェクトを展開しました。 田んぼの面積は20アール(2000㎡)、通常ですと玄米で960㎏、白米にして約860㎏のお米が収穫出来る予定です。

    「みんたば!」について
    企業や学校が、日本にある農地を活用し、作る喜びや豊さを感じながら同時に小さな社会貢献(耕作放棄地利用、地域経済活性、自給率向上等)を実現していくための農業プラットフォームの提供サービスです。農業未経験の人々が自ら農作業をし、そのプロセスをサポートする農業体験プログラム。農業や自然の胸を借りながら、人との交流の感動体験を通して、生きること、働くことの根っこをみつめ、視野を広げます。自分軸の強化や、新しい可能性を切り開きます。「人とお米を同時に育て」、同時に「都市と農村の社会問題を解決する」そんな地域連携農業体験プログラムが「みんたば!」です。

    ~現地農家・白神アグリサービス、木村さんより~
    「みんたば!」では経済的繋がりプラス、精神的な繋がりや信頼性も生まれてきます。それはいろんな仕事についても言えることだし、お金だけの関係ではなく農家にとってもとてもうれしいことです。「みんたば!」での経験は相互理解とか信頼を生むことが出来ます。小さい時に自然体験した子供は大人になってから、年収が高いという統計もあるそうです。農家は都会の人に対して卑屈になっていましたが、交流を通し都会の人も大変というのがわかってきました。全然違う地域に住んでいながら、同じ飯を食った仲間であり、なんでも言い合えるようなそういう関係が築きあげられるっていうのは、目に見えない、お金に換算出来ない価値であります。これからも農家と都会とお互いを気にかけるいい関係作りが出来ればと思っています。
    (有限会社白神アグリサービス http://www.kazemaru-nojo.com/

    作ったお米の品種は「つがるロマン」。こしひかりの孫にあたる品種で、あきたこまちの交配によって生まれました。炊き上がりの香り、弾力性、食感が良く、さめても風味が落ちず形が崩れにくいという特徴があり人気の品種です。

    【第一回目:苗作り】4/21(土)
    参加者:岩松、霞末氏、山下

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    お湯に浸し、発芽を促す装置

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    種もみと肥料を合わせ、パレット作り

    農作業は田植えをする前段階の苗作りからスタートしました。工程は種もみの発芽を促す準備から開始します。
    良い苗を作る基本は種もみが目を出す為にたっぷりの水分と酸素と適度な温度が必要です。まずは60℃のお湯に10分漬け、そのあと冷水に漬けしっかり冷やします。それから水をはった水槽に10日から2週間ほど漬け、水を吸わせます。水槽の水が濁ったら水をはりかえ、充分水を吸ったら、今度は32℃の水に24時間寝かせた後、水分を良くきり、日陰で乾かします。乾いたら床土を入れた苗箱に播種しさらに土を被せ、30℃に設定した部屋に48時間入れます。すると土の隙間から1~2ミリの芽が顔を出します。その状態でハウスに移し、30日程度育てると、田んぼに植えられる苗が育ちます。
    今回私は行ったのは、このうちの土と種もみと肥料を苗箱に入れる、パレット作りと呼ばれる作業でした。苗箱の板を機械に差し込むと、土→種もみ→肥料→土が板の流れに合わせ順番に下りてきて、パレットは完成します。一見単純な作業でしたが、機械の動きを見ながら効率良く、土や種もみの補充などを素早くしなければなりません。現地社員の方から指導を受けながら、気づけば沢山のパレットが完成しました。

    【第二回目:田植え】6月1日(金)~3日(日)
     参加者:岩松、霞末氏、伊藤氏(EBRI顧問)、小堀氏(地神コンサルティング)、塩野氏(㈱オオハシ)

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    前回、苗作りを行ったパレットの苗はすくすく育ち、10~13㎝ほどになっていました。
    手植えと機械植えの両方を体験し、まずは手植えの植え方の指導をして頂きました。器具でしるしを付けた箇所に30㎝幅で15㎝おきに3~5本の苗を手に取って差し込むように植えます。みんなで一列に並び、等間隔で綺麗に植えて行きます。植え方が浅いとすぐに抜けてしまうし、深すぎると水面に潜ってしまうし、意外とコツがいるようです。
     機械植えでは、パレットを機械後方に差し込み、運転し始めると勢いよく綺麗に植えられて行きます。手植え作業とは時間と労力は大違いです。運転は慣れてしまうと意外と簡単で、目印に合わせ真っすぐ進み、曲がるポイントさえ間違えなければ大丈夫です。
     田んぼ中央には、色の違う古代米をアーバンシステムのロゴマークに植え込み、秋には田んぼにロゴマークが浮かびあがるようにしました。倉庫屋上から植えるポイントを確認しながら、手作業にて丁寧に作業して行きました。

    【第三回目:草むしり】8月3日(金)~5日(日)
     参加者:岩松、霞末氏、伊藤氏(EBRI顧問)、小堀氏(地神コンサルティング)、智大氏(小堀氏ご子息)、塩野氏(㈱オオハシ)、ドイティンガー氏(パッシブエネルギージャパン㈱)、石母田氏(書道家)、徳利氏(イーサプライズ㈱)、小柴

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    三回目は草むしりです。お米の作業はありませんでしたが、大豆畑にて伸び盛っている雑草をむしる作業を行いました。ある程度、農薬はまかれておりますが、それでも根強い雑草がはえており、ひとつひとつ手作業で取って行きます。しゃがみこんでの作業なのでかなりの重労働。夏の暑さも加わりみんな大変でしたが、大勢で取り組んだので、思っていたより多くの雑草を取り除くことが出来ました。

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    そして、今回はイベントを企画し、水をはった田んぼで、泥んこプロレス&泥んこ運動会を行いました。素足で田んぼに入ると泥の感触がひんやりと結構気持ちいいです。最初は汚れるのを躊躇していたものの、一度泥に浸かってしまうと、徐々に我を忘れて泥んこ遊びに皆興じてしまいました。
    泥んこビーチフラッグは、ペットボトルをフラッグ代わりにし、「ヨーイドン!」の合図でペットボトル目がけて猛ダッシュ!体当たりする者、田んぼに勢いよく突っ込む者、誰が誰だかわからない位、みんな泥まみれになりました。
    泥んこプロレスはメインイベントです。対戦相手をいろいろ変えてのトーナメント。相撲の要領で、相手をひっくりかえしたら勝ちです。ここでみんなのテンションは最高潮、スタートの合図と共にお互い組み合い、歯を食いしばって一歩も譲りません。一瞬の隙を狙って足をかけ、田んぼの泥に沈めたり、そのまま押し倒して勝者も一緒に泥まみれ。ここでの勝者はドイティンガー氏でした。その他、チーム青森とチームアーバンに分かれ、綱引き大会をし、泥んこ運動会は終了しました。子供の頃に泥遊びはしたものの、大人になってからこんなに自然に触れて、みんなひとつになって身体を動かすことって無かったと思います。土に直接触れることにより、自然や人とのコミニュケーションを感じました。

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    【四回目:稲刈りとりんごのシール貼り】9月28日(金)~30日(日)
    参加者:岩松、霞末氏、塩野氏(㈱オオハシ)

     この回は天候に恵まれず、雨の中での作業となりました。カッパを着用してまずは稲刈り。黄金色に色を変え、重たそうに穂先が垂れた稲にはお米がいっぱい実っていました。これまでの作業を思い返しながら、育った稲穂を見ると、少し感慨深いものがあります。収穫の喜びをかみしめつつ、手作業での稲刈り開始。アーバンシステムのロゴマークの形に古代米を植えた箇所を周りから刈り取り、マーク部分のみ残して写真撮影しました。ロゴマークがくっきりと田んぼに浮かびあがりとても綺麗です。そして最後は一気に農機によって機械刈り。当初の予定では玄米で800㎏~900㎏の予定でしたが、今年は季節を通して天候が良かったせいか大豊作。1tを超えるお米が収穫出来ました。
    今回初めて加わったりんごの作業は、シール貼りです。カッティングシートに切り抜いた形をまだ色付いてないりんごの実にひとつひとつ貼って行きます。ここでもアーバンシステムのロゴマークをりんごに貼付。約150個のりんごに貼りつけました。仕上がりがとても楽しみです。

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    【五回目:りんごの収穫と梱包作業】11月2日(金)~4日(日)
    参加者:岩松、霞末氏、塩野氏(㈱オオハシ)

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     いよいよ作業も最終回となりました。まずはりんごの収穫作業からです。今回もあいにく雨の中での作業となってしまいました。前回シールを貼ったりんごは真っ赤に色を変え、実の赤と葉っぱの緑のコントラストが目に映えとても綺麗です。実を持ち、下から斜め上に向かってひねるようにすると簡単に枝からもぐことができ、面白いように収穫作業は進みました。台風や強風の日もありましたが、残念ながら落ちた実はあまりなく、鳥につつかれた実も僅かでした。収穫後はシール剥がしと選実です。りんごに貼ったシールを剥がすと、そこだけ赤く色付いておらずロゴマークの形がくっきり浮かび上がり上がりました。選実は鳥につつかれた物、形の良くない物を分けます。立派に実った物が多く、はじかれた実はわずかでした。
     りんご作業が終わった後は前回収穫したお米の精米と袋詰めです。お米の袋には古代米で作ったロゴマーク写真入りのシールを貼り、精米したお米を各10㎏づつ袋詰めしました。
    このお米とロゴ入りりんごをセットにして箱詰めし、発送作業。アーバンシステム全社員とEBRIみんたば参加者、お世話になった方へのお歳暮用としてお送りさせて頂きました。
    箱を開けた時にお米の袋とりんごのロゴマークが見えるように、開けた瞬間の皆さんの驚きの顔を思い浮かべながら作業しました。

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     農業というと一見地味で、縁遠い業界と思いがちです。しかし、「食」は人間が生きていく上で最も大事で、最も密接に関わっています。第一次産業を支えるのは農業や林業、水産業などです。農業を体験することにより、第一次産業への理解を深め、それによって社会貢献や都心で暮らす私達の生活を考えました。「農」という活動そのものが、私達の業務や生活に直結はしないかもしれませんが、私達は「衣、食、住」のうちの「住」を支える産業であるという意味において、原料生産地との関わりを意識する事は大変重要な取組みだと考えています。小さな種から芽が出て、稲が伸び、稲穂が実り、お米という植物の一連の成長過程を通し、物事の始まりから終わりまでの困難や直面する過程まで、日々の業務に置き換えて、自分の考えや行動と照らし合わせ考えられるのではないでしょうか。お水を上げないと芽は出ません。業務の中のほんのひと作業を怠っても仕事は成立しないのと同じです。泥んこプロレスでは、泥という天然素材に直接ふれながら、相手と組み合い、競う事でコミニュケーション能力を高めました。ロゴマークの入ったお米やりんごは受取って頂いた方にとてもご好評頂きました。次年度以降は同様のプロジェクトは出来ないかもしれませんが、今後も今回のプロジェクトの活動を通し、アーバンシステムのブランド作りや業務の一端としての役立つヒントになればと思います。


    【アーバンシステムみんたばプロジェクト 最終収量報告 (2012/11/19現在)】


    契約面積:2反(2,000㎡)*一部、ロゴマーク作成用に古代米植付
    収穫俵数:19俵(保証俵数118.8%)
    玄米収穫:1,140㎏
    白米換算:1,026㎏
    使用用途1:贈答用10㎏×90袋=900㎏
    使用用途2 :配布用0.45㎏×150袋=67.5㎏
    残量  :白米58.5㎏(10㎏×6袋にして受取り)

    記者:岩松美千子