環境ビジネス総合研究所 - EBRI - 家電リサイクル工場見学会 環境ビジネス総合研究所 EBRI

  • <<みっちゃんが行く!

    EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。

  • 番外編 11/7 家電リサイクル工場見学会(株式会社グリーンサイクルシステムズ)





    環境ビジネス総合研究所では、前回好評だった家庭用家電製品のリサイクル工場見学会の続編として、株式会社グリーンリサイクルシステムズへ行って参りました。ここは「千葉土気の森工業団地」内の、緑に囲まれた敷地内にありました。
    株式会社グリーンリサイクルシステムズは三菱電機子会社、家電リサイクルプラントとして1998年7月に設立され、2010年の地デジ対応と同時に操業開始しました。

    数年前までは、廃棄された電化製品は廃棄物処理業者や各自治体で引き取られ、埋立て処理をされているのがほとんどでした。しかし、廃棄された家電製品の素材には鉄や銅、プラスチィックなど、再生資源として有効活用できるものが多く存在します。そこで、資源の有効活用や廃棄家電品の減量を目的として、2001年4月より「家電リサイクル法(特定家電用機器再商品化法)」が施行されました。(現在、特定家庭用機器に指定されているのは、テレビ(ブラウン管式・プラズマ・液晶)、冷蔵庫(冷凍庫)、洗濯機(乾燥機)、エアコンの通称 家電4品目と呼ばれるものです)家電リサイクル法ではすべて素材化すること。そのままのリユースは認められていません(一部部品除く)。

    家電リサイクル法に従って回収された家電製品を粉砕し、素材の種類ごとに分別し、価値を高めて売り、リサイクル素材としてまた家電製品として甦らせ、同社はこのリサイクルループの大役を担っています。




    【混合プラスチィックの高度選別フロー】
    微破砕処理
      ↓
    湿式比重選別
      ↓
    異物除去
      ↓
    静電選別
      ↓
    臭素含有プラスチィック除去

    中でも特徴的な選別方法をご紹介します。
    ■プラスチィックの湿式比重選別
    ・浮沈選別
    媒体に水を使い、水より軽いPP(比重0.91~0.98)を浮上させ、水より重いABSやPS(比重1.04~1.10)は沈降させて分離する。

    ・ジグ選別
    揺動水流で比重ごとの層を形成、軽比重のPS、ABS混合物と重比重の難燃性プラスチィックに選別

    ■プラスチィックの静電選別
    ・「帯電筒」の回転によりPSとABSの粒子を擦り合わせて静電気を起こす。
    PS(ポリスチレン)はマイナス、ABS(アクリロニトリルーブタジエンースチレン)はプラスを帯びるので、プラスとマイナスに分かれます。

    ■X線分析選別装置
    ・X線源にて臭素系難燃剤含有プラスチィックと臭素系難燃剤非含有プラスチィックを判定し、エアガンにて撃ち落として選別する。

    このように高純度選別技術にて選別された混合プラスチィックは家電製品へ再利用されます。例えば、7,000トンのプラスチィック再利用により、プラスチィック製造に関わる二酸化炭素排出量を年間7,300トン削減できました。これは杉の樹52万本が1年間に吸収する二酸化炭素量に相当します。

    また、この工場では水循環装置を利用しており、循環率は99%で河川、下水への排水は一切ありません。振動、騒音、粉塵の対策も設計の段階からしっかり行っており、環境リスクへの対応もきちんと取られていました。

    プラスチィックリサイクルへのたゆみない技術開発と高品質の追求により、環境に優しい循環型社会の実現に貢献し続けている企業様でした。これからもこのような素敵な企業の見学会を企画し、環境企業の取り組みをご紹介して行きたいと思います。


    松田社長が構内をご案内下さいました

    リサイクルシステムの講義中

    工場内を見学

    破砕されたプラスチィック片


    リサイクルされたプラスチィック原料はまた新しい製品の一部として蘇ります。

    高い技術が認められ、経済産業大臣賞を受賞しました

    参加者皆さん