EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。
誰でも2~3個持っている携帯電話のストラップ、キャラクターの物からおしゃれな物まで様々な飾りの物がありますよね。今回はそんな携帯ストラップのネット通販を行っている、株式会社StrapyaNext社を訪問して参りました。
東京から新幹線で35分!非常に近い関東エリアではありますが、温泉旅館宿泊付きの1泊取材に行ってきました。
①仕事(事業)の内容
インターネット通販と、インターネット通販を支えるシステム(Next Engine)の事業を主にやっており、それを日本だけじゃなく、世界でやっていこうと取り組んでいます。
まず、インターネット通販では、携帯ストラップのネット通販から、企画開発、卸し販売、さらに大手量販店への卸し販売などを行っています。
システムについては、インターネット通販を行う上で、システムの一元管理をしようという観点から、受注管理、発注管理、在庫の管理、サイトを裏側で統合して管理するシステムを作りました。
当社でやっている商品は客単価が非常に安くて、規模のわりに注文件数が多いです。ですから、1件1件の注文にお金をかけることが出来ません。現在、ストラップのネット通販サイトが全部で10個ほどあるのですが、その管理を効率よくする為に、一元化するシステムを作り、最初は社内で使用していました。
するとシステムの評判がとても良くなり、他社にもニーズがあるのではないか?ということで事業化を開始したのがシステム事業です。「Next Engine」というシステム名でやっています。
また、インターネット通販事業と、システム事業の両方を海外でも事業展開を始め、欧米向けは7~8年前から、中国向けも取り組みを開始し、中国の上海にも事務所を作ります。
環境関連としては、環境にやさしい長持ち商品作りをしようということで、ソーラー商品を最初に考えました。他には、商品にカーボンオフセットの排出権を付けて販売し、製造過程や輸送過程でどうしても排出されるCO2を少しでも相殺したり、廃タイヤをリユースして携帯ストラップやケースを作ったり、いらなくなったパソコンの部品を使って、ストラップを作ったりもしています。
最近では、商品に花の種を付けて、種を植えて花を育ててもらい、少しでも排出されるCO2の吸収をしましょうという活動も行っております。そういう環境に対する考えや意識が大事と思っているからです。
「Next Engine」の一元管理システムも、当初は10人でやらなくては出来ない仕事が、これを導入することにより、2人での作業が可能となります。コストダウンにも繋がり、エネルギーの消費も少なくなるので、環境への配慮も出来ます。
②EBRIに入ったきっかけ
子供の頃、カブスカウトに入っていて、「地球環境は大事」だと言われて育ってきました。そんなことから、もともと環境意識が周りより高く、いずれ環境系のことを仕事にしたいと思っていました。もちろん今でもそう思っていて、そんな時に田宮さんに誘われてEBRIに入会したのがきっかけです。
③業界の状況
ストラップを専門に扱っていて、競合するような企業はありません。何か別の事業をやっていて、その中でストラップを扱っているというところがほとんどだからです。
④今後の方針
ストラップの分野では、ネットでの成長はまだあると思っています。そこで環境配慮型の商品のスペックを上げて行って、ラインナップも増やし、新たな商品も出して行きたいです。
日本の市場は伸びると思いますが、長い目で考えて行くと、中国などにもしっかり事業展開し、システムも広めて行きたいです。
売上げとしては、前期は15億9千万円、今期は17億5千万円で、伸び率は同化しています。中身を見ると、インターネット通販は実は今期あまり伸びませんでした。夏の原油高以降、秋には下がった時期もあり、それではいけないということで思索をし、ソーラー充電器の卸しの分野を伸ばし、12月から回復しました。
システム事業の方は1年前からサービスを開始し、現在は契約が170社ほどなので、まだまだ先行投資を進めているレベルです。
全体の売上げは毎年30%ずつ伸ばして行くのが目標です。
⑤EBRIの中でどのようなことを考えているか
「環境」と言っても、私たちが考えている「環境」と、ビジネスでの「環境」では全然違うものがあります。環境にやさしい商品開発とか、環境のことを考えたシステムというのを取っ掛かりとして、いろんな議論をしたいです。「環境」と「ビジネス」のバランスが両立出来ればいいなと思っています。
⑥会社の活気と社員のやる気を引き出す秘訣
:経営理念
「より良く、もっと良く」
:行動指針
一、明るく元気な挨拶から信頼と絆を深めます。
一、感謝の心を大切に、多くの「ありがとう」を伝えます。
一、活発なコミニュケーションで情報を共有します。
一、日々地味に、努力と改善をします。
一、何事にも前向きに常に新しい事に挑戦します。
一、情熱をもってベストを尽くし、誇りをもって仕事をします。
一、「みんなの為に」「ひとりの為に」を考えます。
以上の経営理念を浸透させ、行動指針を守っていくのが秘訣です。
また、各自が夢について語る「夢会」というのもやっています。夢と自分の仕事をリンクさせ、その夢を叶える為にどうやってこの会社で働いて行くのが大事かを考えて行く会です。
【編集後記】
今回、樋口さんの会社を訪問した印象は、まず、社員の方が若い!活気がある!雰囲気がいい!という感じを受けました。明るく広いオフィスでみなさんイキイキ仕事しています。
そんないい雰囲気にのまれてか、気付けばインタビュー予定時間をすっかりオーバー。慌てて観光に出かけました。
まず訪れたのは、「めだかの学校」の発祥地です。幼い頃、よく耳にしていた「めだかの学校」。原作になった川があったのですね。
歌の感じだと山に囲まれた農村地にある川をイメージしていましたが、そこは、きれいに整備されており、季節の草花が咲き、水車小屋と遊歩道があり、地域の憩いの場として親しまれているビオトープでした。水車の横には魚も泳いでいて心が安らぎました。
次は、小田原城とその敷地内にある、報徳二宮神社に行きました。神社名を見てお解りの通り、二宮尊徳を祭った神社です。神社といえばおみくじを引かなきゃ!と思い、で神社内の売店に向うと、何やら真剣に購入している樋口さん…。売店で一番大きなサイズの二宮像を手にしていました。後で伺うと、二宮尊徳の携帯ストラップを作るので、モデルとして購入したんですって。不況に悩む現代に、商売繁盛の運気を持つ二宮尊徳が人気急上昇!これをストラップに…なんて、とてもいいアイデアですね。
購入した二宮像をわしづかみのまま、小田原の観光地としてメインの小田原城へ行きました。城内には骨董品の数々や、小田原の歴史を感じさせる資料が展示されていました。
小田原城は、15世紀中頃に大森氏が築いた山城が前身で、北条氏の居城となってから、関東支配の拠点として拡張され、戦国時代には小田原攻めに備える為大きな規模の城になりました。江戸時代には徳川家康家臣の大久保氏により規模が縮小され、明治3年には廃城。その後の関東大震災などにより崩れ、現在の天守閣は昭和35年に復元されました。主な城主としては、北条早雲、北条氏康、北条氏直、大久保忠世などがいます。
観光を終えた後は、宿泊先である藤田屋という温泉旅館へ行きました。
いつものツアーであれば、居酒屋で宴会をするパターンでしたが、今回は老舗の温泉旅館ということで、美味しいお料理を頂きながら、語り合う、しっとりした会でした。温泉には4回も入ってしまい、心身ともにリフレッシュ出来ました。企画して下さった樋口さん、ありがとうございました。
今回訪問した樋口さんの会社は、ご自身で創業されたそうです。数々のアイデアや経営戦略、恵まれた従業員によって今日の発展があるのだと感じました。
来年には、観光で訪れた尊徳二宮神社で結婚式を挙げられるそうです。楽しみですね。
今後、益々のご発展を期待しております。
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