「みっちゃん&エイミーが行く!」こちらはEB+事務局みっちゃん&エイミーが会員企業へ訪問インタビューをし、その企業の特徴や魅力をご紹介するコーナーです。
今回みっちゃんとエイミーは~微笑みの国~タイへ行ってきました。
実はEB+会員の中でタイに進出している企業様が多数いらっしゃいます。
そんな会員企業様のところへ見学を兼ねて、今回訪問させていただきました。
3泊4日のタイ出張、その様子を前編と後編に分けてご紹介いたします。
【企業訪問 in タイ後編】
●タイ出張―3日目(午前)
3日目は会員企業であり、代表は当団体の理事でもある㈱長谷川電気工業所の自社ブランドである「eco-vision」を設置している施設現場へ訪問させていただきました。
まず㈱長谷川電気工業所の「eco-vision」について簡単にご紹介させていただきます。
eco-vision(エコ・ビジョン)とは
・驚異的な削減効果の空調設備の省エネシステム
病院、特養、大型商業施設などで使用される空調設備。快適さを提供する一方で、そのランニングコストは経営上の大きな重荷でもあります。その中で最もロスが大きいのが、冷温水の搬送動力(ポンプの消費電力)。
㈱長谷川電気工業所が考案した特殊な制御方法で、このポンプの消費電力を削減し、省エネルギーを図ります。その削減効果は、今まででは考えられない50~90%の削減の実績(削減後は10~50%の電力消費)。※効果は施設や設備の運転状況などにより変わります。
空調設備の利用方法を変えることなく、CO2の削減、電気料金のコストダウンの2つのニーズを満たしています。
※対象設備:セントラル空調方式(冷温水発生機、ポンプ、クーリングタワーのある設備)
これまでの実績:
・415床の病院で年間約780万円削減
・大型ショッピングモールで年間約390万円削減
・203室のシティホテル年間約570万円削減
・22階6万平米のオフィスビルで年間約1000万削減 etc.
この日は取締役の大橋氏とアイティーアイ・コンプレッサ㈱代表濱口氏、ITICOMP-ASEAN BANGKOK FC代表鈴木氏、現地商社さんと共に「eco-vision」が設置されているとある民間病院へ行ってきました。
実はここが「eco-vision」タイ進出した第一号機になります。
設置したのはちょうどコロナ禍前頃だったので、今回約3年ぶりに現地へ足を運んだそうです。そのメンテナンス作業を今回特別に見学させていただきました。
民間病院とはいえ、外観から内装まですごくハイクオリティで、何より面積がとても広く、建物も10階まであります。
病院は入院患者もいらっしゃるため、基本空調は24時間365日起動しています。
この規模の病院になると空調の電気代だけでもすごい金額がかかるのは容易に想像つきます。
そこで当時タイにいたコーディネーターさんが病院側に「eco-vision」を紹介したところ、ぜひ設置したいという要望をきっかけに、タイ進出することが決まりました。
あれから3年、現在さらに3軒の施設に「eco-vision」が導入されており、その効果は現地の関係者からも非常に高く評価されております。
今回海外への出国が緩和されたと共に、大橋氏は3年ぶりのタイでのメンテナンス作業を兼ねて現地のスタッフさんとのコミュニケーションも積極的にしておりました。また前から「eco-vision」を気になっていた別の施設の関係者さんもその効果を見たく、今回同行しておりました。
3月のタイ(バンコク)の平均気温は33℃、日本でいう7月の気温にあたります。基本冷房は欠かせない存在です。そんな熱い夏のような季節の中、「eco-vision」が設置されている病院内の温度はとても快適でした。この快適さの中でどれだけ省エネされているのかをメンテナンス中と共にデータを確認したところ、本来100%起動している空調が「eco-vision」のシステムにより、3月中だけでも電力は約65%削減しており、省エネ効果抜群!
同行していた別の施設の関係者の方もこの結果に驚き、この話をぜひ社内に持ち込みたいと話しておりました。
正直私もその効果に驚きが隠せません。ここまで電力を削減することが出来、尚且つ室内の温度を快適に保つことが出来るなんて、もし自分が病院のオーナーさんなら「もっと早く出会いたかった!」ときっと思います。
実際のところタイにある「eco-vision」データは日本でも毎日確認されており、万が一の故障や問題などに備えた対応は出来ております。それでも今後も定期的に現地へ足を運ぶ㈱長谷川電気工業所のサービスに日本のおもてなしの心を感じさせられます。
メンテナンス後、大橋氏とアイティーアイ・コンプレッサ㈱代表の濱口氏と鈴木氏、現地商社さんで今後のタイ進出についての打合せをしました。
実は㈱長谷川電気工業所とアイティーアイ・コンプレッサ㈱は環境ビジネスプラスの会員企業交流会を通じて知りあい、今では良きビジネスパートナーです。
●タイ出張―3日目(午後)
今回の出張で一番お世話になっていた、アイティーアイ・コンプレッサ㈱の代表濱口氏の現場へご一緒する予定でしたが、設置場所が工場とういうこともあり、コロナ関連の入場規制や写真撮影の禁止事項のため、残念ながら今回は同行することができませんでした。
その代わりに濱口氏とタイで一緒に会食する機会ができました。
これを機に少しインタビューをさせていただきました。
まずアイティーアイ・コンプレッサ㈱について簡単にご紹介させていただきます。
アイティーアイ・コンプレッサ㈱は汎用空気圧縮機の省エネとメンテナンスを通じて様々な地域で多くのユーザー様とお取引をさせていただいております。主力省エネ製品である空気圧縮機台数制御盤PRESAGE-SXシリーズに加え冷却水ポンプ・インバータ制御盤PRESAGE-PXVなどがラインナップし、アイティーアイ・コンプレッサ㈱のサポートネットワークは全国に拡充することができます。
アイティーアイ・コンプレッサ㈱並びに関連企業と共に工場を中心に益々のCO2や電気料金の削減に寄与できるよう日々尽力しております。
事業内容
■ソリューション事業部
省エネ環境改善コンサルティング、省エネ環境改善関連工事、制御盤設計・製作
コンプレッサメーカー純正台数制御盤取付工事、各種配管・電気工事 etc.
■メンテナンス事業部
汎用空気圧縮機及び周辺機器の修理、整備、並びに搬入設置工事 etc.
【インタビュー】
●アイティーアイ・コンプレッサ㈱を起業したきっかけは何ですか?
濱口氏:大学を卒業後、本当は研究職の仕事をしたかったが、当時研究職の仕事の募集が中々なく、両親から紹介された会社に入れられそうになったところを振り切って、大学生の頃にアルバイトでソフトを作っていた会社の人から「コンプレッサをメンテナンスする子会社を作るから、来てほしい。」と誘われて、それが今の職業につくきっかけでした。
その方は約2年間かけて色んなメーカーさんのサービス部門で修業をしてから、このコンプレッサのメンテナンスする会社を立ち上げ、僕も一員として加入しました。しかし半年後にその方が転落事故を起こしてしまい、重症で長期入院することになり、僕は一人ぼっちになってしまいました。当初会社を立ち上げたばっかりだったので、さほどコンプレッサの数がなくて、しかもメンテナンスなので一回やると、基本次回は一年後という目安になるので、すごい数を取得していかないと、仕事は毎日ないです。
あとメンテナンスの技術は僕が大学で学んでいた専攻と全く別物だったため、十分の知識もなかった。でもお客様のところへメンテナンスや修理に行くとき、「分かりません。」なんて言えないので、その時はこっそり各メーカーの技術さんに電話して色々問合せして教えてもらい、自分で直していました。当時の携帯電話の通話料金は6.5秒で10円なので、一瞬で何百円が消える…。しかもたまに教えてもらった内容と実際の内容が違っていたりもしている時もあるので、その時はめげずに何度も技術さんに電話で確認して自力でやっていましたね。
それが半年ぐらい続けていくうちに、段々と知識が身について、何でも分かるようになったんです。本来知識を身につけるのに数年もかかるのが、当時色んなメーカーを扱っていたので、もちろん色んな“先生”がいたわけですね。それをやっていくうちに、色々分かっているから、ほとんど直せないものはないと思いました。
それから日々コツコツやっていて、段々とお客様からも信頼を得ていただいて、もちろん僕も新規開拓のために営業もしていました。お客様がどんどん増えていくと同時に会社も増員することとなり、5年間で3人部下がいるようになりました。ちょうどそのタイミングで親会社のオーナーが亡くなってしまって、内部で話し合った結果それぞれの子会社を独立させることとなり、僕がコンプレッサ会社を引継ぐことになりました。取引先やお客様のためにも長く間をおいてはいけないと思って、友人からお金を借りたり、自分の車を売ったりして会社を立ち上げました。その時は大学卒業してから5年目だったので、28歳の時に会社を設立しました。
岩松:すごいですね!濱口さんとは長年知り合いでしたが、起業のきっかけははじめて聞きました。そんなストーリーだったのですね!
花松:大学卒業してから色々あったのにも関わらず、諦めないで責任をもってやり遂げる精神に感動しました。そして内部の事情により28歳の時ってほぼ今の私と同世代なので、その時に会社を設立したことも凄いことです。自分では到底考えられないです。
●どうやって全国展開から海外進出までビジネス規模の拡大が出来たんですか?
濱口氏:簡単にまとめると「人脈」です。僕はご縁を本当に大事にしています。
もちろん会社立ち上げた当初からパッと全国展開する、海外進出する、とかではなくて、本当に日々コツコツ努力してやっていました。僕も当時は若かったので、取引先の方はほとんど年上が多く、可愛がられることも多かったです。そして月日が経つとその方々が役職ついて、全国各地に転勤することもあり、その時もよくお声掛けなどもしてくださり、そういうきっかけで段々と全国展開することが出来ました。
そしてタイに進出したのも、お世話になった方がタイの会社の社長をしていて、その時に「濱ちゃんタイに来なよ、タイでこういうことがあって濱ちゃんなら出来る。」と声掛けてくださって、それをきっかけに海外進出もすることが出来ました。
今となってもその関係性は続いていて、当時お世話になった方々が定年になっても、その方の部下や知り合いの企業さんを紹介してくれます。本当に周りの人たちに感謝ですね。
花松:「人脈」ももちろんすごく大事ですが、その大前提としてはやはり濱口さんのお人柄の良さと仕事に対する責任感があってこその信頼関係だと思います。素晴らしいお話を聞けて本当に良かったです。ありがとうございます。
濱口氏は普段バー巡りが好きとのことでしたので、今回特別にタイにある行けつけのバーに招待してくださいました。
ご多忙中にもかかわらず、お付き合いいただき本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
今回インタビューを通して、私の中で一番感じさせられたのはやはり濱口さんのお人柄の良さです。きっと今の彼の成功は偶然ではなく、必然だと思いました。
●タイ出張―最終日
最終日は元会員企業である、㈱山久さんのタイ現地法人「山久タイランド」へ訪問させていただきました。
㈱山久について簡単にご紹介させていただきます。
山久タイランドHP:https://www.smri.asia/jp/yamakyu/
モノづくりにおいて機械工具部品はたったひとつ不足するだけで、生産ラインを止めてしまう恐れがある程大切なものです。
㈱山久はあらゆる機械、設備に対応できるよう、常時5万点以上もの機械工具部品を取り揃え、お客様の急な要望にも素早い納期でお応えしています。
単に商品を供給するだけではなく、一人ひとりが専門知識を持つセールスエンジニアとして、様々な提案も行っています。常にトラブルゼロがベストな状態ですが、万一、トラブルが起こった場合、状況を素早く判断し、的確な対応でトラブルを最小限に抑えています。セールスとして商品を取り扱うサプライヤ機能(ハード)と、エンジニアとして提案するコンサルティング能力(ソフト)。このハードとソフトを絶妙に結合させ、ベストな提案と速やかな商品提供を行うことが出来ます。
そして2014年にタイ・バンコクを拠点にモノづくりのグローバル化に対応するため、タイ現地法人「山久タイランド」を設立し、タイ・日本の社会に貢献できる会社を目指し、2023年で設立9周年になりました。
今回はタイのMD(Managing Director)である杉本氏がオフィス内を案内してくださいました。
従業員は計5名、この日はオフィスに杉本氏と現地の事務従業員2名がいらっしゃいました。
優秀な方々を集結したタイ現地法人「山久タイランド」はグローバル化に対応出来るよう、スタッフ全員が英語を話せるバイリンガルです。その中でも杉本氏は日本語・タイ語・英語が話せるトリリンガル。
実は山久タイランドを立ち上げると決まった時、杉本氏自ら「海外の事業を担当したい!」と挙手をしたそうです。とはいえ、初の海外事業所の責任者として、色々苦労することも多々ありました。言葉の壁や文化の違い、それを乗り越え、今年で山久タイランドは設立9年目を迎えました。
同じ女性として、杉本氏の信念と勇気に感服しました。
実はそんな㈱山久さんもアイティーアイ・コンプレッサ㈱の商品を取り扱っております。
今後も益々のご発展をお祈り申し上げます。
【編集後記】
今回のタイ出張で感じたことは、まず想像以上にタイに進出している日本企業さんが多く、
バンコクでは日本人を配慮したサービスや日本語表示も多々ありました。
日本人でも過ごしやすい国だと思いました。
また今回交流した企業の方々は本当に皆さんお人柄が良く、初めてタイに来た私たちにも色々アドバイスやタイのことを紹介してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。
【訪問企業一覧】
・㈱コンシェルジュ
・㈱長谷川電気工業所
・アイティーアイ・コンプレッサ㈱
・㈱山久―タイ現地法人「山久タイランド」
【おまけ】
タイ出張中にすっかりマンゴーにハマったみっちゃんは、帰りの空港でもマンゴーを買って、ぺろりと平らげました(笑)
タイのマンゴーは糖度が高くとても美味しかったです。
皆さんもタイに行かれる際は、ぜひマンゴーをお試しください。
最後までお読みいただきありがとうございます
環境ビジネスプラスも今後会員様のお役に立てるよう尽力してまいります。
Comments