top of page

第22回 企業訪問 ㈱国際環境デザイン協会



EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。



今回は㈱国際環境デザイン協会へ

訪問インタビュー



















1、仕事の内容

 苔(スナゴケ)を用いた、建物屋上や壁面の緑化事業をしております。最近では外溝植栽緑化もやるようになりました。細かいものもありますが、植え込みの花壇なども施工します。

 設立は1999年ですが、実際に本格稼働し始めたのは2001年です。当初は、オーストラリア製の断熱塗料や、環境にいいものをやろうとしましたが知人より紹介があり、苔の方が面白いということで主力商品にしようと思いました。

 私がどうして環境にこだわるかというと、ある会社にいた時に、「世の為、人の為、環境の為」というコンセプトが自身の中でありました。ところが、1997年の京都の会議が開かれた時、同じくして長男坊が誕生し、「このままではこの子達の将来どうなってしまうのだろう?」「このままの状態で進んだら、環境ってどうなってしまうのだろう。」と思い、父親に「環境に特化した会社を始めませんか?」と提言し、出来たのが「株式会社国際環境デザイン協会」でした。

 1999年7月22日に自分で法務局へ行って登記をしました。グローバルな環境に特化した会社で、トータルコーディネイトしようという意味で「国際環境デザイン」という社名を考えましたが、それでは通らなかったので、「協会」を加えました。本来は協会を除いたところまでだったのだけれども、みなさんに「なんの会社?」って興味をわいて下さるので、今では協会と付けて良かったと思っています。

 お客様は個人のお客様もありますが、基本的にはゼネコンであったり、工務店であったり、いろいろです。営業する先は設計事務所が主です。設計事務所で図面を書く際に「屋上緑化は国際環境同等品…」と一言入れてもらうと、大体7割方受注することができます。新規の物件については、1年後2年後と設計段階から入れてもらいます。


緑化に用いる「スナゴケ」
企業理念










2.EBRIに入ったきっかけ  EBRIの前身で栗本さんがやっていた「エコベンチャーパートナーズ」に入ったのがきっかけです。ところが、入会後まもなく閉会してしまいました。しかし、せっかく出来た会なのにこのまま終わらせてしまうのはもったいないということで、現在の「環境ビジネス総合研究所」が誕生しました。初期から在籍しているので、気が付いたら理事になっていました。


3.EBRIの中でどんな事を考えていますか?  やはり、会員同士の交流ですよね。以前はあんまり見られなかったのですが、現在は「会員同士で商売をやろう!」と気分が高まっているし、活性化していると思います。一部、会員同士で商売になっているところは、EBRIに何パーセントか還元して行けばいいと思います。


4.EBRIに入って、良かったこと  香港と青島(中国)の商談会に参加出来て良かったです。評判も良かった。 悪かったことは「でも高い!」と言われてしまう。ただ、そうした需要は今の中国はあるのだろうか?という思いになりました。中国でも売れる価格体系など考えていきたいです。  国内では苔以外ですが、会員間で進みそうな話はあります。EBRIでそういったビジネスチャンスが生まれています。「環境」というキーワードで集まっているので、良い人間関係も出来ました。


5.業界の現状  景気は良くないです。例えば、当初計画された予定の半分の施工面積になってしまったりします。なぜかと言うと、建物建築の工程で緑化というのは一番最後の工程になります。建設中に追加工事など発生すると、予算が無くなり、最後に残った緑化工程が必然的に削られてしまうからです。建物の面積に対し、これだけあれば最低限必要とされる面積となってしまうのです。  例えば、東京都では敷地面積の20%以上緑化しないといけない条例があります(自治体によって多少違います)。しかし、実際のところは少々緑化してもあまり意味はありません。屋上全体が苔で覆われることにより、初めて威力を発揮します。覆われてない面があると、夏場はそこに熱を持つ為、結局エアコンをフルに使用し、環境に悪くなってしまいます。これでは悪循環です。本当に環境のことを考えるのであれば、屋上全部を緑化するべきなのです。  工場立地法では25%以上緑化しなくてならないとされています。しかし、緑化を定める法律は昔からあった訳ではありません。ですから、古い建物の屋上は緑化する為に作られていないので、古い建物を緑化する時は厄介なことが多いです。例えば、折半屋根は物を乗せるように出来ていないので過重がかけられません。ところが、突然法律は決まってしまうので、屋根に芝生など重いものは乗せられないので困ってしまい、軽い苔を依頼してくる企業も多くありました。


6.今後は  今期目標額は出来れば1.5倍位行きたいです。  また、今までは苔を主力商品としてきましたが、それだけはなく、緑化事業の中でも他の企業の代理店をしたり、植栽や、メンテナンスや、メーカーとして苔の施工だけをやるだけではなく、「緑」に関していろいろやって行こうとしています。


7.その他 苔のメリット、デメリット  基本的には軽量です。過重という負担がないから、躯体にとって、すごく優しいです。これが芝生や樹木を植える場合だと、かなり過重がかかります。そうすると通常通りの柱ではなく、丈夫な柱にしなくてはならないのでコストアップにつながります。  水はまいてはいけません。除草などのメンテナンスはあっても水道代のコストダウンになります。工業用水を使用し、1平米あたりの面積を維持する水道代が3,000円かかったというデータもありました。肥料も不要で、雨水だけ(一部空気中の水分)で生きています。  胞子植物です。根っこがない為、根から水分や養分を取りません。葉面菌種といい、胞子の上に新芽がふいてその上にどんどん世代交代して増えていきます。先端がラッパ管のように膨らんでいる「サク」というものがあり、ここに胞子が詰まっています。雨が降るとこの「サク」が叩かれて膨らんできます。そこから胞子が出てきて周りに付着し、新芽がふきます。こうやって世代交代して行くのです。雨がふりそうな時、湿気や気圧の変化を感知し、自信で雨を受け入れる体制を作り、起き始めます。  苔は4億歳になります。地球にまだガスしかなかった頃、海から最初に陸へ上がった植物をされています。みなさん森が出来たから苔が出来たと思っている方が多いですが、苔が出来て酸素を供給するようになったから森が出来たと言われています。  デメリットは畑で生育するまで1年半から2年、パレットのガラスウールに根付くまで1年、出荷までに合計約3年かかります。ですから出荷するまでに先行投資しなくてはなりません。先行投資するから原価が下がってしまいます。


日本橋オフィス街にショールーム
屋上緑化パレット










ミニトマトも栽培中
植栽見本としてかわいいお花も









いろんな配置例があります
今回の参加者皆様











最新記事

すべて表示

Comentários


bottom of page