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第31回 企業訪問 ㈲オフィスネットワーク

更新日:2023年2月16日




「みっちゃん&エイミーが行く!」こちらはEB+事務局みっちゃん&エイミーが会員企業へ訪問インタビューをし、その企業の特徴や魅力をご紹介するコーナーです。


・有限会社オフィスネットワーク

代表取締役チャレンジャー® 道廣和男氏

ISO等コンサルティグ事業を中心に、環境事業、テクニカル事業、医療・看護事業などをされている同社ですが、今回は2021年3月より東京世田谷区にて開設された「ネットワーク訪問ナースステーション」を取材して参りましたのでご紹介します。


みっちゃんとスタッフ皆さん(カメラマン:エイミー)

・ネットワーク訪問ナースステーション


こちらでは、主治医が退院後も自宅での医療管理が必要とされた方を対象とし、主治医の指示に従い在宅医療看護師がご自宅を訪問し療養上のお世話や診療の補助、アドバイスを行っています。その他、プライベートプランとして保険適用外のサービスも行っています。

【具体的なサービス内容】

●健康状態の管理(バイタルチェック〈血圧、体温、脈拍などのチェック〉、病状の観察、精神面のケア)

●自宅でのリハビリテーション(関節の硬化を防ぐ運動、マッサージ、日常生活動作の訓練〈歩行、排泄など〉、外出)

●治療促進のための看護(医療機器や器具の管理、服薬指導、主治医の指示による処置や検査)

●相談(住宅改修や福祉用具導入に関する相談、介護負担に関する相談、健康管理、日常生活に関する相談)

●終末期の看護(痛みの緩和、本人や家族の精神的な支援、看取りの体制に関する相談)


インタビューの様子

それでは、スタッフ皆さんにお話しをお伺いしましたのでご紹介いたします。

対応者:

有限会社オフィスネットワーク 代表取締役 道廣和男氏

ネットワーク訪問ナースステーション 取締役専務 ヘルスケア事業部長 橋井雅子氏

ネットワーク訪問ナースステーション 看護師 鳩山桂子氏

ネットワーク訪問ナースステーション 看護師 足立真澄氏

有限会社オフィスネットワーク 道廣光毅氏

インタビュアー:事務局長・岩松(みっちゃん)

撮影:事務局・花松(エイミー)

 

『他には無いネットワーク訪問ナースステーション』


みっちゃん:まず初めにこちらのネットワーク訪問ナースステーションについてご紹介お願いします。


橋井看護師:病気をなさっている方が、「病院にずっといるのか」それとも「退院するのか」という選択肢があるとき、今の状況で退院せざるを得ないってい状況もありますよね、でも、病気を持っていて、退院して、その後が不安ですよね。「今後どうしたらいいのか?どうなるのか?自分の病気は本当に大丈夫なのか?」とそういった悩みを抱えている方もいます。

その時に看護師さんに相談できたら、「自分は今どういう時点にいるのか、どうしたらいいのか、よくなりたいのか、それとも今のままでいいのか」それぞれ考えがあると思いますよね、そこで自分がどういう風になりたいかっていうのをお助けするのが、ここのネットワーク訪問ナースステーションです。専門の医療の看護師としてのアドバイスをしています。


ここはどんな訪問ナースステーションなのかと言いますと、看護師たちはみんな病院勤めの経験があります。

病院では患者さんの病気を治してお家に帰します。その際、看護師たちは「退院してよかったですね。」と送り出しますが、帰ってからの生活なんて全然興味ありませんでした。

私たちは病気を治す人だから、病気が治ったらもうその人とは縁がなくなるのです。

しかし、糖尿病の方などまた戻ってきてしまう患者さんがいます。そこで「なんでこの人何回も何回も来るのだろう」と疑問に思うことがありました。

それは、病院生活の中では早く退院したいから協力的で優秀ですが、家に帰ったらちゃんとやれないから、また来ることになってしますのです。

そのことにある時気づきました。「あれ?この人家ではどういう風にして生活しているのだろう」と。

入院予定2週間の患者さんに「10日間で退院できたのは素晴らしいですね」って言うのですが、家に帰ると緊張が取れてしまって、お薬飲まなかったりする方もいっぱいいらっしゃいます。それプラス、定期的に病院に通っている方でも年齢とともに認知症とか脳の衰えで、今まで出来ていたことがいつしかできなくなっている方もいます。(お薬飲めなくなるとか、お風呂に入れなくなったなど)

人生は病院にいるそこの部分だけじゃないですよね。生きているっていうことは、病院で看るとこなんか豆粒みたいなもので、全体的にその人の人生を見たら普段の生活の方が1番重要なのです。そこから体の調子や健康に繋がっていきます。


ちょっと工夫すれば、ちょっと気を付ければ、自分がやりたいこと、出来るようになります。例えば「私、高島屋に買い物に行きたいの!」の言っているのに行けない方がいます。そんなこと本当は簡単で、ちゃんと生活面で段取りすれば出来るのに、「もう一生無理だわ、寝たきりだ私」と言って骨折して病院に帰ってきた患者さんが言います。「夢がもう終わった、生きている意味がない、何のために生きているかわからないから、死んだ方がいいわ」とか。

お家で病気を抱えて生活している方のほとんどはそんな感じです。私からしたらもったいないなって思います。


みっちゃん:そういったところのちょっとしたアドバイスとか、支援とかされている感じですか?


橋井看護師:そうです!その通りです。そういった患者さんの人生はその方だけのものだから、本当の最後が来るまで夢を持って、あれしたい!これしたい!と希望があれば、そこに向かってしていけばいいじゃない!って、応援団なのです私たち。

私たちは知恵もスキルを持っているので、科学的根拠のエビデンスを持ってケアしていけば、最短で夢や希望に到達できるお助けが出来る。これがネットワーク訪問ナースステーションの仕事内容です。

それを、介護保険や医療保険など、うまく組み合わせて提案します。また保険使えない場合は自費でプライベートプランになりますが、対応しています。

それこそ患者さんの旅行に付き添っていくとか、デパートに買い物行くとか、一緒に食事行くとか色々ありますね。


みっちゃん:え!そこまでですか。


橋井看護師:はい。例えば食事行きたいけれども、喉に詰まらせるのではないかと心配で、食事に行けないって方もいらっしゃいます。そこに看護師さんがそばにいれば、食べ方など見てあげて、何かがあった時に助けることも出来ます。


みっちゃん:それは安心ですよね。

橋井看護師と道廣代表

『医者と患者さんの通訳でもあります』

橋井看護師:今利用者に難聴の方がいらして、その方は今までヘルパーさんと一緒でしたが、病院に行く時へルパーさんだと医療的なドクターからの指示診断とか医療専門用語がわからないと言ったケースがありました。


みっちゃん:そうですね!看護師さんだとそういうのが分かってらっしゃるから、間に立ってお話聞いて質問やアドバイスとかできますね。


橋井看護師:そうなのです。医者と患者さんの間で的確に通訳ができるということなのです。

ヘルパーさんが聞いてきても何のことかわからず、間違ってデータ化してしまったりするのですね。そこのところを看護師だったら医療的に専門的な質問もできるので、「こういう場合はどうすればいいんですか?」「この患者さんはこうこうこうですけども、先生どう思われますか?」とかが聞けます。

そういう専門性な面でどうしてもヘルパーさんより費用はお高いですね…


みっちゃん:でもすごいです。そういう不自由されている方の心強い味方になりますよね。すごい頼りにされていますね。


橋井看護師:そうです。今自分の健康がどのレベルにあるかがよく分かって嬉しいっていう声が多いですね。


みっちゃん:確かに皆さん健康は一番ですからね。


『保険の使い分けでケア』


橋井看護師:保険を使える人は決まっていて、岩松さんが使えるわけではないです。使える方と使えない方の線引きもきちんとしていかなきゃいけなくて、間違って使ってしまうとその患者さんに迷惑をかけてしまうので、そこの知恵を持って在宅医療というシステムを熟知し、保険が使えるもの、使えないもの、あと組み合わせなどを見極めています。


みっちゃん:主に介護認定受けられている方が対象になりますか?


橋井看護師:そうですね。介護認定受けている方は介護保険です。しかし、80歳になっても介護保険を申請しない方もいらっしゃいます。そのいう方は、医療保険で入れます。

介護保険を申請していないから保険が使えないわけじゃなくて、それを医療保険で補います。

大体、私たちのサービス対象者っていうのは病気の方が大半です。

例えば、道廣さんみたいに元気な方が利用する場合はお高いプランで申込になりますよね(笑)


道廣氏:ただ僕が想定しているのは、いつ癌になるか分からないので、万が一なった場合、ただ死を待つならこういう看護師さんにお願いして「一緒に旅行しよう」とかがいいと思いました。

そして、それなら事前に自分でそういう訪問ナースステーションを作っちゃうよとそういう発想がありましたね。


みっちゃん:すごいですね!思い立ったら行動に。

訪問ナースステーションへの想いを語る道廣氏

『枠にとらわれない看護』


橋井看護師:今ここにいるスタッフは病院での経験を積んだ方です。私は訪問看護ステーションを始めてからもう10年以上経ちます。これまでいろんな訪問看護ステーションや大手の訪問看護ステーションにいましたが、やっぱり大手さんは縛りが多くて、あれしちゃダメ、これしちゃダメ、面倒くさいことはやらないとか、決まりがありました。

でもそれが普通です。患者さんの病気は待ってくれないし、夜中でも病気になるし、正月でも病気になってしまって具合悪くなるし、そういった時に他の訪問看護ステーションほとんどがお休みなのです。


みっちゃん:そうですよね。こちらはいつでも対応できるような体制になっているのですか?


橋井看護師:そうです。24時間365日対応しています。だって心配じゃないですか患者さんは…


みっちゃん:確かにそうですよね。いつどこで発作するか、具合悪くなって倒れたり、そういうのって予想できないですもんね。


橋井看護師:本当にそうですよね。私も休んでいても心配ですし、それなら見に行った方が早いっていうのもあって、そういう気持ちです。


みっちゃん:本当に枠に囚われない。そういう看護をやってらっしゃるのですね。


橋井看護師:そういうことを実現するにはやはり決まりに縛られる大手に務めるのではなく、自分でやるしかないと思って、ここを始めました。


みっちゃん:形にするのは本当に素晴らしいことですね。


道廣氏:例えば、近所のおばちゃんが、ドクターの指示の元に医療行為出来れば、近所のおばちゃんでもケアは出来るのですよ。ただそういうのって法的に縛りがあるから、それが民間に落ちてこういう仕事になっています。本当は近所の方が様子など見に行けばいいのですが、ドクターの指示がなければ医療行為出来ないので、訪問看護師さんはその時にすごく貴重な方です。たまには僕も真面目なこと言います(笑)


みっちゃん:いや、素晴らしいです。


橋井看護師:今は人と人があまり関わりすぎると、逆に反感をかうっていう社会になっているので、昔みたいなお節介の人ってやっぱりいなくなっていますね。

それは自分の身を守るためもそうですが、お節介な人がいないと患者さんはみんなわからないですよね、サービス使い方とか何をどうしたらいいのか、戸惑っているばかりですよね。

そこに私たち訪問ナースステーションがお節介しています。助かるのにも助からない時もあるかもしれないので。


みっちゃん:そうですよね。お年寄りの方とか、特にそういうのを探しているし、頼りにされていると思いますよ。


橋井看護師:本当に頼りにしてほしいです。


『私たち自立支援コンサルタント?!』


橋井看護師:今ここを開設してから1年と10ヶ月経ちました。やっと地域の方々が「面白い訪問ナースステーションがあるよ」ってちょっと話題になってきて、今では本当に依頼がたくさん来るようになりました。

ここの特徴は、他の訪問看護ステーションと差別化しています。

「とにかくだらだらしない!その方の人生もったいないから、早く元気にして、早く卒業してもらいましょう。」と言っています。


みっちゃん:いいです。素敵ですね。


橋井看護師:次に困っている人もいっぱいいるから、早く元気になってもらって、私たちも安心して次の方を見守ることが出来るためです。

先ほど私たちミーティングやっていたのですが、ある利用者さんから「看護師さんって高いね」って言われました。でも「それはそれなりに高いですよ、それが嫌だったら早く元気になって卒業してください。」と言いました。これが私たちの思いです。

そんなこと言う訪問看護ステーションはあんまりないですよ。


道廣氏:「飽きる」これがキーワードです。

コンサルタントは独立させて、自分で出来るようにして、親心で付き合うのもコンサルトです。

「飽きる」っていう言葉を使うのは、「1人でやってね」っていう意味で、「飽きる」って言って、「興味ないよ」と言い、そうしないと相手が寄り添ってくるんです。

付き添いながらもいつかは自力で出来るよう教えるというのがこのお仕事です。これって極めて重要で、例えば「飽きたから行かないよ」っていうのも1つの言葉です。深いです。でもそれは相手のことを思って言っています。

「だから自分でやってみて、やり方を教えるから。」って気持ちです。

でも本当はそれを正面向かって言えないですけれどね。


橋井看護師:介護保険も医療保険もそうですが「自立支援」が基本にあります。

「いつまでも人に頼ってないで自分でやるんだよ」と、そのために保険使わせるんだよっていうのは基本にあります。それを私たちは忠実に守っています。

そして元気になり、それでも心配でしたら、「どこに行きたい」とか、「何々したい」とかいう時は、ぜひ頼って欲しいです。

「またね」って、「いつでも喜んで迎えますよ」ってことを分けて使っているのです。


みっちゃん:基本のベースとしては、大体どんなことまでされていますか。

例えば先ほど言っていた、お薬とか、病院一緒にいくとか、家で看病とか…

それ以上の旅行とか食事などは、基本ベースの中でちょっとプラスアルファみたいな感じですよね。


橋井看護師:そうです。健康チェックして、それに合わせる感じです。

介護保険だとケアマネージャーさんからオーダーが来ます。「何々をしてほしい」っていうケアプランをケアマネージャーさんが作ってくれるので、それに乗っ取ってやります。そこから逸脱しないのが基本ですね。

そして、それをアセスメントして、ケアマネージャーさんに「これだけじゃ足りないですよ」「この方はこういうこともやらなきゃダメですよ」とフィードバックします。

例えば、リハビリと書いていませんが、「リハビリして自立させていかないと駄目などです」とか、最初は寝たきりでも状態観察して、元気になるにはどうしたらいいかをアセスメントして、その都度提案します。


みっちゃん:まさにコンサルですね!


橋井看護師:本当にコンサルと同じ過程です。


道廣氏:顧客単価あげようとすると、ずっと寝たきりの方が単価上がりますが、元気になってもらって、いい循環をして、本当に求めるところに行くのが本来の姿なのです。

法律を守ってスキームをちゃんと理解して、やれるべきことを提案して、ちゃんとケアマネージャーさんに教えてあげる。分からない人多いですから、それも正しい姿なので、そこは経験値だと思います。極めて大事なことだと思います。


橋井看護師:はい。こういう考え方が他の訪問看護ステーションさんとは全く違うかな、と思っています。


『薬剤師さんは頼りになります』


みっちゃん:エピソードや良かったこと、悪かったことなどありますか?


橋井看護師:大変だったことですね、足立さんここに入社して、今9ヶ月目ですが、何か大変なことありますか?


足立看護師:大変だったことは、現在は基本1人で利用者の方のとこに行っていますが、病院勤務の時代は何かあるとすぐドクターの指示の元に手配することが出来ていました。

先日、1人で対応している時に、患者様が低血糖になってしまって、もう意識がないっていう時に、ブドウ糖を体の中に入れればいいだけですが、でも意識がない人にいくら粉のブドウ糖を口に塗っても、入れても、飲み込めないと吸収もできないのです。そういう時は静脈から入れるしか手段がないですが、通常はドクターの指示がないと処置が出来ない決まりがあり、その際は1番困りました。

結局救急車を要請して、救急隊員がすぐルートを取ってブドウ糖を点滴し意識は戻ったんですけど、そういう時にすぐドクターの指示の元じゃなきゃ出来ないところが、「もうちょっとなんか処置出来れば良かったのに」って思いますね。


橋井看護師:その後解決策としてどうしましたか?


足立看護師:今後似たケースがある場合を考え色々調べたら、意識のない人でも鼻からシュッってやると、血糖が上げられる薬があって、それを訪問ドクターに相談して、万が一また低血糖を起こして意識がない時にはそういう対策はできますか?と聞いたら、ドクターも賛同して下さいました。万が一の時、次は安心だなぁ~って思いましたね。


みっちゃん:そうですよね。万が一の時に手遅れになったら困りますしね。


橋井看護師:本当ですね。事前にそういうのを調べて、ドクターにバックして、ドクターが使用しても大丈夫って言ったら私たちも安心して治療出来ます。これは薬局の方が調べて使い方を教えてくれました。薬剤師の方たちはすごい多職種連携ですから、コミュニティでワンチームになって出来たのです。


道廣氏:やっぱり看護師さんが一番強いですよ。


橋井看護師:そんなことないです(笑)ドクターや薬剤師さんからも色々教えてもらって、成長します。そして薬局の薬剤師さんは日常の私たちの強い味方になりますね。


みっちゃん:看護師さんも出来る範囲と出来ない範囲がやっぱり色々ありますよね。


橋井看護師:出来ない範囲って言うより知らないです。今のお薬は本当にいっぱい種類があって、そういう新しいお薬が出た時、情報提供してくれるのが薬剤師さんです。最新のお薬情報が分からないドクターもたくさんいらして、本当に薬剤師さんは肝心な役目です。

薬剤師さんから教えてもらった対処法で、ドクターにバックすると、ドクターも賛同して、すぐ指示や処方箋など出してくれます。


道廣氏:ある時、薬剤師さんにインタビューすることがあり伺ったのですが、やっぱり薬剤師も得意分野が皆様それぞれあって、情報を全て持っているとは限らないですね。


橋井看護師:そうなのです。在宅療養では療養指導っていう研修があって、在宅に指導できる薬剤師さんがまた別にいらっしゃいます。それはまた別の専門性であって、どの薬剤師さんでも出来るわけではないです。ドクターも同じで、病院の先生だから全員が在宅医療を出来るわけではないです。


みっちゃん:初めて知りました。勉強になります。

足立看護師は女の子のお子さんを持つ働くママ

『看護師も専門分野があります』


橋井看護師:看護師も同じように、病院で優秀な看護師さんでも在宅で優秀かっていうと、そうとも限らないです。同じく在宅で優秀な看護師さんが病院で優秀かっていうとそうでもないです。皆さんそれぞれの得意分野があります。


みっちゃん:でも訪問看護師ってまだ特殊ですよね。


足立看護師:そうですね。利用者様の生活の上に疾患が乗っている感じなので、まずは生活を立て直さないといけないこともあるので、そこに入るのが中々大変というか難しい部分ですね。


道廣氏:ただこれは家族から言うと、大変重要なキーワードですよ。両親が病院に行っていると安心ですが、でもいざ退院となると、不安を感じるんですね。どうやって介護していいか分からない。正しい知識がないと不安になる、なので専門の看護師さんにお願いした方が、何か分からないことがあっても聞けるし相談も出来ます。経験してわかりました。


『達成感あります』


鳩山看護師:私も今までずっと病院で働いていて、在宅は2022年10月から本格的にはじめました。

ちょうどその頃、膝を痛めて「筋肉つけないと」と思い、トレーニングジムに行くようになったのですが、そこでジムのコーチから、こうするとこういうとこに筋肉つくよって色々アドバイスされる内に、そういう知識が身につきました。

実際病院から退院された患者様は、普通の生活動作がなかなか元のようにできず、ベッドから起き上がる動作すら難しい状況になるケースもあります。

そういう筋肉が弱ってしまった状況から、起き上がる→座る→歩くまでの段階を踏んでいくために、筋肉の作り方とか、寝たままの状態での稼働域の上げ方とか、そういうところから始まり、いろんなことしながら回復していきます。

よちよち歩きだった人が、ある日私を迎え入れるために、玄関まで歩いてきてドアを開けたあの瞬間を見た時はすごく感動しました。やりがいを感じますね。

ちょっと教えたことが、日常で自分でも積極的に取り組んでやってくれて、そして1ヶ月ぐらいであっという間に歩けるようになったのは本当に驚きました。

回復力っていうか、その頑張りが報われた気がします。

80歳超えている方もこれだけ頑張れるのだから、私も励みになって、今では休まずジムを通うようになりました。


道廣氏:やっぱりそういう話聞くと嬉しいですよね。そういう達成感を皆で共有しています。

パーソナルジムでの経験をもとにリハビリのアドバイスを行う鳩山看護師

『寄り添うことを一番に』


橋井看護師:ところで足立さんと鳩山さんはどうして在宅(訪問看護師)になろうと思ったのですか?


足立看護師:最初の頃、周りの人に在宅は無理だからやめなさいって言われていました。

転職する時のワードで、病棟勤務、介護施設、在宅(訪問看護師)であると、絶対在宅は辞めた方がいいって知り合いの方から言われました。「どうして?」と聞くと「1人で行って万が一何かあったらどうするの?」とか。

実際に知り合いの薬剤師さんで、いわゆるゴミ屋敷らしきところに行ったことがあり、そういうとこにも行かなきゃいけないことになるとか、マイナスなことばっかり聞かされていました。自分もそんな話を聞いてちょっと…って思っていましたが、ここに初めて面接来た時に橋井さんのお話に感銘を受けました。

「【寄り添う】っていうことを1番に」っておしゃっていて、寄り添うっていう言葉ではよく耳にしますが、実際橋井さんの話を聞いていたら、本当に寄り添っていると感じました。そしてここでやってみたいと思い、入ったのが最初のきっかけでした。


みっちゃん:素晴らしい、素敵ですね。


鳩山看護師:私は元々いた施設で橋井さんと知り合いでした。私がいた病院は65歳で定年ですが、定年前に自分を活かせる場所があればなぁと思っていた時に、橋井さんから「遊びに来ない?」とお誘いいただき、来てみたら雰囲気がすごく良くて、ここなら長くやれそうと思いました。自分が役立てる場所を提供してもらえたことはとてもいいご縁です。


みっちゃん:そこはやはり橋井さんの人柄の良さが出ていますね。


橋井看護師:私は1番最初に自分の良いところと悪いところを書いてもらいます。それは私に伝えるのではなくて、自分自身に伝えるため。まず良いところと悪いところ、それから得意なところと不得意なところを書いてもらい、その中で悪いとこなんて気にせず捨てちゃえばいい、良いところだけ大きくしていけば大丈夫!良いところはどんどん活かしてもらって、本当に働きやすい環境を作りたいと思っています。


みっちゃん:本当に働きやすい感じが伝わってきます。


橋井看護師:寄り添っていくっていうのは、お互いの良いところを伸ばしていけたら良いと思います。スタッフ同士もそうですし、患者さんも同じ。

2人のお話聞くと、本当に良いところどんどん引き延ばしてくれて、そして患者さんにも自信を持たしてくれて、生きる楽しみを一緒に見つけ出します。

これがこの訪問ナースステーションの役割だと思いますね。


『やりがいと希望に繋がるネットワークナース通信』


ネットワークナース通信は事例紹介をするお便り。皆さん楽しみにされているそうです。

エイミー:ちなみにこちらの「ネットワークナース通信」のチラシを始めたきっかけって何ですか?


みっちゃん:これは利用者の方にお渡しているのですか?


橋井看護師:そうです。あとケアマネージャーさんの営業ツールにも利用しています。

あと申込書も一緒に後ろにつけています。これを一緒にセットで渡しています。

きっかけは、ある方からの疑問で、営業に行くのに何も持たないで行くって大変じゃない?と言われ、確かにそれは大変ですと思いました。

そしたら、こういう治療によって回復した事例紹介などを内容に何かチラシを作れば、勧める人もちょっとした話のネタにもなりますよね。

やはり初対面のケアマネージャーさんとかに、「そちらのステーションって何が強い?どんな特徴があるの?何をしてくれるの?」とまず最初に聞かれますので、今までの事例紹介や、実際行われた治療法やエクササイズ法を、毎月違う事例や内容があると、見ている方からもどんなナースステーションなのかって理解して頂けますし、実際に患者さんが自分の事例が載っているのを見て喜ぶし、私たちも見返す度にやりがいと自信を感じます。

色んな事例や実際に行われた方法などが載っているので、患者さんがそれを見て、自分と照らし合わせた時に自信や希望が見えてきます。今では欠かさず毎月みんなで順番に更新しております。


みっちゃん:色んなところから繋がりが生まれてきますね。とても素敵なお話です。そして私たちも大変勉強になりました。こんな素敵な訪問ナースステーションをもっと多くの方々に知ってもらってほしいです。ありがとうございました。


【編集後記】

これまでの環境企業とは少々異なり今回は訪問看護に関するインタビューとなりました。人を想い、人を尊重し、医療、健康、いのち、日々の暮らしを豊かにするための事業としては、SDGsの取組みのいくつかに合致しますね。

高齢化社会となった現在、私自身もそうですが、老人や介護を必要とする方がすぐ身近にいて、他人事ではないし、本人や家族を含めて考えていかなくてはならない一番大切な支えとなる事業だと実感。


座右の銘は「~寄り添う心~」

利用者の方は、身体の不調や不自由な事は色々あるけれど、そんな悩みを抱えつつも笑って楽しく過ごす為に寄り添い、介護やケア、アドバイスを行う、スーパーアドバイザーの皆さんでした。

このインタビューの前、スタッフ皆さん事務所に戻っていらっしゃるとまずは、スタッフミーティング。訪問した方の状況や経過などの報告の他、疑問に思った事、困った事、何でも話してそれについて回答やアドバイスしたり、みんなで考えたり、ミーティングの時間をとても重要な時間ととらえ、話し合っていました。中には脚力を付けるためのリハビリ体操をみんなで行い、次の訪問時に教えてあげる為に真剣に学んでいました。皆さん大変勉強熱心です。

帰社後のミーティングの様子。看護師皆さんの大切な時間です。

そしてインタビュー後はみんな揃って懇親会。とても明るく朗らかなスタッフ皆さんで、食べることも、話すことも、そして飲むことも大好き。楽しい時間を過ごさせて頂きました。

道廣代表のご子息が動画撮影で参加くださいました。将来有望なスタッフの一人です。
道廣代表のご子息ー道廣光毅氏
お魚の美味しいお店で乾杯。












日本酒とカニのペアリング
ご満悦♪












道廣様、ネットワーク訪問ナースステーションの皆様

ご貴重なお時間ありがとうございました。

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