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第8回 企業訪問 ㈱野毛印刷社




EBRI事務局担当の岩松美千子こと、「みっちゃん」が会員企業各社を訪問させて頂いて、インタビューした内容を紹介するコーナーです。


こんにちは。みなさまにもだいぶお馴染みとなりましたみっちゃんです。

去る12月11日(木)~13(土)に東京ビックサイトにおきまして、「エコプロダクツ2008」が開催されました。

環境ビジネス総合研究所では、会員企業のPRと、数多くの新規会員獲得を目的として、当展示会に出展しました。そこで、少しでも良いアピールが出来れば…ということで、今年度より新規に入会された、㈱野毛印刷社さんに新規パンフレット印刷をお願いしました。

エコプロダクツ開催寸前まで、文字のレイアウトや、色に関して…担当の江口さんをすっかり悩ませ……完成したのは開催2日前!江口さん、振り回してごめんなさい。

そんな訳で、今回は印刷工場の見学も含め、㈱野毛印刷社さんの取材に行って参りました。

*仕事(事業)の内容

企業が販売促進に使われるような、商業印刷を中心に扱っています。

当社が環境に目覚めるきっかけとなったのは、4年前(2004年)にISO14001を取ろうという前提で、その1年前から準備を始めた時でした。

印刷業が環境に配慮したことをやる、ということが、当時はほとんどピンと来てなくて、紙のリサイクルであるなど、その程度のイメージしかありませんでした。

しかし、何か新しい事…ということで、「水なし印刷」を始めました。

水なし印刷自体は決して新しいものではなく、かれこれ30年ほど前から存在している方式です。当初は従来品よりクオリティが高く出来る方式として始まったものですが、あまり広まらず、認知されていない技術でした。ところが2000年を過ぎたあたりから、水を使わず、廃液が出ないという事で、環境配慮型の印刷方式として脚光を浴びなおしたのです。

それを我々も着目し、一部の特殊印刷を除き、全ての機械に「水なし印刷」を導入しました。

そして、その翌年には「FSC」という認証を取得しました。これは、ドイツに本拠地がある、国際的認証機関です。

従来の、紙をリサイクルするという考え方とは違って、原料の素となる森林自体を持続可能な形で管理し、必要な分だけ使わせていただこうという考え方です。

この認証制度は単純に当社が認証を頂いているという事では無く、管理している森林から、流通過程で木を切り出す業者、紙にする製紙会社、印刷、加工業など一連のサプライチェーン各社全てが認証を持っていなければ「FSC」の製品として取引出来ません。

それによって、より信頼のある、安全確実な商品としてお客様にご提供出来ます。

また、インキの分野では、大豆油を使った「ソイインキ」や、さらに環境配慮型の「ノンVOC」というインキに切り替えを始めています。

以上、環境に対する取り組みの第一段階は、製造業としての責任という感じでしたが、今後の第二段階は、お客様に対してもっと積極的に、「エコなだけでなく販促効果やチャンスの拡大にもなる」だとか、「省コスト」であるだとか、そのような商材を現在は開発しています。

*EBRIに入会したきっかけ

きっかけは、6月に行われた「NEW環境展」でした。

印刷業というのは非常に狭くクローズした業界で内向的。でも、エコとかの話をした時に、もっと外向きにいろんな業界の方ともお話をして行かないと、先程の第一段階のままで終わってしまう。いろいろな方のお話を聞きたい、という意味で交流会の場を探していた所、展示会にて当社の営業がEBRIブースの方に声をかけて頂いたのがきっかけです。

*業界の現状

オンデマンド化、Web化が進んでいる中で、髙付加価値、ムダな紙の削減、ワンソースマルチュースなど、費用対効果を求めて行かない限りは、なかなか業界の発展は見られません。

この9月からの世界金融不安の影響も、買い控え、予算削減、延期・中止という形で現れてきており、他の印刷会社でも、機械が空いている状態になっています。

*今後は?

これからは「攻め」の営業をして行かなくてはならない、その「攻め」の1つとして「エコロジー」に取り組んでいます。その中で、我々の企業理念を認めていただき、お取引を拡大できるのが理想です。

去年、エコへの取り組みの一貫として、「eco noge」というものを始めました。取り組み内容の1つ1つ説明から始まり、そこから1つの製品になって行く中で、省ロットやデジタル化のサービスにつなげて行き、そしてエコを突き詰めて行くと「人にやさしくなって行かなくてはならない」という事を言っています。

我々は「作る」という事が大好きなので、物づくりを楽しむというのを忘れずにやって行きたいです。

また、その反面、「売り」を追及した営業部隊の強化もして行きたいです。

*EBRIとどう関わって行きたいか

せっかく入会させて頂いているので、主体的に活動に参加して行きたいです。

また、みなさん変化を求められている、というのを感じていて、「集まって何をやる」のかという活動にして行かないとならないと思う。

EBRIの組織として動いている以上、世の中の働きかけになって、エコビジネスを広げて行くきっかけにならなくてはいけないし、そういう働きかけになる活動を一緒に企画して行きたいです。

その中で、エコビジネスの分野では、当社はまだ、手探りが続いているものですから、手探りじゃない状況にいち早くたどり着きたいです。

*EBRIはどうして行ったら良いと思うか

もっとアピールをして、どういう活動を行うかという事を明確にした方が良いと思います。

【編集後記】

野毛印刷さんに訪問して、まず心を打たれたのは、玄関入口に貼られた「Welcome 環境ビジネス総合研究所様」のポスターでした。感じとしては温泉旅館などに貼られている「歓迎・○○様ご一行」といったノリですが、さり気ない所でお客様目線のサービスを心がけていました。感動して写真を撮りまくっているみっちゃんに、江口さんは「してやったり!」という感じでご満悦。

インタビューでは江口さんの他に、営業部の部長さんでいらっしゃる、田中さんも同席して下さいました。エコプロダクツ準備で忙しい中、ほんの数分のインタビューのはずが、気付けば1時間!お二人にとても丁寧に説明して頂きました。インタビューの他にも野毛印刷さんでやっているブログの話も楽しかったです。「にーに」というネームで江口さんは書かれていて、みっちゃんやEBRIの話題も登場していますので、みなさんもご覧下さい。

そして、午後は印刷工場の見学をさせて頂きました。本部からは車で30分ほどの距離にあり、「八景島シーパラダイス」のすぐそばです。

工場に入ると、印刷会社特有のインキの匂いが最初は気になりましたが、次第に慣れ、工場内を所狭しと積み上げられた印刷物の山と、20メートル近くはあるかと思われる印刷の機械に目を奪われました。

みっちゃんが到着すると、EBRIのファイル型パンフレットの印刷開始。いきなり100枚近い枚数が一瞬にして印刷され、「あれ?チェックをしないでいきなり印刷終了なの?」と驚くみっちゃんに「これは試し刷りです」と江口さんが一言。印刷過程で、どうしても多少の色のニュアンスが変わってきてしまうそうです。細かい所にまで気を配って、お客様に納得していただける印刷物を作っているのですね。

色など少し変更させて頂き、無事パンフレットは完成。

エコプロダクツ使用後は、EBRI会議室にパンフレットコーナーを設け、各社パンフレットと共に展示してあります。こちらにいらっしゃった際は是非手に取ってご覧下さい。


歓迎のポスター!
田中部長にインタビュー
野毛印刷の営業本部









細部までチェックする江口さん
印刷機です
EBRIのパンフレット









印刷の原版を作る機械
印刷物が二つ折
最後にレストランでステーキ









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